次に乗る車をどう選ぶかを、検索エンジンではなく生成AIに直接たずねる人が増えています。では、ChatGPTやGeminiをはじめとする生成AIは、「おすすめの車は?」と聞かれたとき、実際にどのメーカーの名前を挙げているのでしょうか。
AI検索最適化(LLMO/AIO/GEO/AEO)支援サービス「AI検索パートナーズ」(TechSuite株式会社)では、主要7つの生成AI(ChatGPT・Gemini・Perplexity・Microsoft Copilot・Claude・Google AI Overviews・Google AI Mode)に対し、自動車の購入・車種選びに関して実際に検索される質問を投げかけ、AIの回答175件を実測しました。本記事では、その集計から見えてきた業界全体の傾向を紹介します。なお本記事は各AIが生成した回答の記録に基づく集計であり、特定メーカー・車種の推奨や品質の保証を目的とするものではありません。
この実測調査からわかったことは、次のとおりです。
- AIが名前を挙げるメーカーは、国産大手に集中している。
- 輸入車はAIの回答に挙がりにくく、いずれも1割未満だった。
- AIはメーカー名を挙げやすく、1回答あたり平均2.68〜4.00社を並べて提示する。
- AIが根拠とする情報源は約97%が第三者メディアで、公式サイトは約2%。
調査の概要(対象AI・質問・集計方法)
本調査は、自動車の購入・車種選びに関して実際に検索されるような質問を主要7つの生成AIに投げかけ、AIが生成した回答を記録・集計したものです。集計対象や時点は次のとおりです。数値はいずれも2026年9月時点のものであり、AIの回答は時点やモデル更新によって変動します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 調査主体 | AI検索パートナーズ(TechSuite株式会社) |
| 対象AI | ChatGPT/Gemini/Perplexity/Microsoft Copilot/Claude/Google AI Overviews/Google AI Mode(主要7種) |
| 対象テーマ | 自動車の購入・車種選びに関して実際に検索される質問 |
| 集計対象 | 各AIが生成した回答 175件(25クエリ) |
| 調査時点 | 2026年9月 |
| 集計単位 | 個別車種ではなくメーカー単位 |
| 位置づけ | AIが生成した回答の記録に基づく集計(特定メーカー・車種の推奨・品質保証ではありません) |
AIが挙げるのは、国産大手に強く集中していた
まず分かったのは、AIが名前を挙げるメーカーが国産大手に強く集中しているという点です。回答に登場したメーカーは18社にとどまり、上位3社だけでAIが挙げた社名全体の約54%、上位5社で約73%を占めていました。
対照的だったのが輸入車です。ドイツ系プレミアムブランドやEV専業メーカーはいずれも1割未満で、AIの回答では国産車が優先される傾向がはっきり出ました。輸入車ブランドにとっては、順位を上げる前に「そもそも候補として挙がるか」が論点になります。各社の具体的な登場率や順位は、記事末尾の詳細版レポートにまとめています。
「何を聞くか」で、AIの答えは変わる
興味深いのは、同じ自動車に関する質問でも、聞き方によってAIの挙げるメーカーが入れ替わることです。上位2社は質問タイプを問わず安定して挙がる一方、3番手以降は動きます。「おすすめ・ランキング」やボディタイプ別の質問と、「維持費・コスパ」を尋ねる質問とでは、上位に食い込むメーカーが変わりました。
とくに特徴的だったのが購入手段に関する質問です。「新車と中古はどちらか」「ローンかリースか」といった問いに対して、AIはメーカー名をあまり挙げず、一般的な解説を返す傾向がありました。検討の段階によって、固有名が出るかどうかそのものが変わるということです。
AIごとに、「何社挙げるか」の姿勢が違う
自動車はもともとメーカー名が出やすい領域です。固有名を挙げた回答の割合は、最も高いAIで80.0%、最も低いAIでも56.0%でした。他業界と比べると、最も慎重なAIでも高い水準です。
ただし、挙げる社数には差があります。1回答あたりの平均社数はAIによって開きがあり、最も多いAIは平均4.00社を提示しました。1社を選ばせるというより候補を列挙する形に近く、その並びに入れるかどうかの差が大きく効いてきます。
AIは何を根拠にしているのか
今回の調査でもっとも際立ったのが、引用元の偏りです。AIが回答の根拠として引用していた情報源は約97%が第三者メディアで、メーカーの公式サイトはわずか約2%にとどまりました。他業界と比べても極端な数字です。
具体的には、中古車情報サイトや車の比較・解説メディア、YouTubeが主な根拠になっていました。しかも引用先の顔ぶれはAIごとに異なり、動画を多く引くAIもあれば、価格比較や専門メディアを引くAIもあります。自社サイトを整えるだけではAIの根拠に入りにくく、第三者メディア上でどう取り上げられているかが直接効いてくる構造です。
まとめ:AI上の可視性は、これからの情報発信の前提になる
今回の実測からは、(1)AIが名前を挙げるメーカーは国産大手に集中していること、(2)輸入車はAIの回答に挙がりにくいこと、(3)AIは複数のメーカーを並べて提示する傾向が強いこと、(4)AIが根拠とする情報源はほぼ第三者メディアで、公式サイトはほとんど使われていないこと、が見えてきました。
車選びの入り口がAIに移りつつある今、自社がAI上でどう扱われているかを把握することは、これからの情報発信の出発点になります。
詳細版レポート(無料ダウンロード)
本記事で触れた内容の詳細版として、以下を収録したレポートを配布しています。
- メーカー別のAI登場率ランキング(全社)
- 質問タイプ別の上位メーカー
- 主要7AIごとの比較(どのAIがどのメーカーを挙げるか)
- 引用元ドメインのランキングと引用元タイプの構成比
本調査に関する注記
- 本記事は各AIが生成した回答の記録に基づく集計であり、特定メーカー・車種の推奨や品質の保証ではありません。
- AIの回答は時点やモデル更新により変動します。本記事の数値・傾向は2026年9月時点のものです。
- 各社の具体的な登場率・順位・引用元ドメインなどの詳細は、詳細版レポートに収録しています。



