証券口座をどこで開くかを、検索エンジンではなく生成AIに直接たずねる人が増えています。では、ChatGPTやGeminiをはじめとする生成AIは、「おすすめの証券会社は?」と聞かれたとき、実際にどの証券会社の名前を挙げているのでしょうか。
AI検索最適化(LLMO/AIO/GEO/AEO)支援サービス「AI検索パートナーズ」(TechSuite株式会社)では、主要7つの生成AI(ChatGPT・Gemini・Perplexity・Microsoft Copilot・Claude・Google AI Overviews・Google AI Mode)に対し、株式投資・証券会社選びに関して実際に検索される質問を投げかけ、AIの回答168件を実測しました。本記事では、その集計から見えてきた業界全体の傾向を紹介します。なお本記事は各AIが生成した回答の記録に基づく集計であり、特定の証券会社・サービスの推奨や品質の保証を目的とするものではありません。
この実測調査からわかったことは、次のとおりです。
- AIが名前を挙げる証券会社は、ネット証券に集中している。
- 対面型の大手はAIの回答に挙がりにくく、いずれも1割未満だった。
- 目的や商品(NISA・iDeCo・米国株など)を変えても、上位の顔ぶれは動きにくい。
- AIが根拠とする情報源は約93%が第三者メディアで、公式サイトは約4%。
調査の概要(対象AI・質問・集計方法)
本調査は、株式投資・証券会社選びに関して実際に検索されるような質問を主要7つの生成AIに投げかけ、AIが生成した回答を記録・集計したものです。集計対象や時点は次のとおりです。数値はいずれも2026年9月時点のものであり、AIの回答は時点やモデル更新によって変動します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 調査主体 | AI検索パートナーズ(TechSuite株式会社) |
| 対象AI | ChatGPT/Gemini/Perplexity/Microsoft Copilot/Claude/Google AI Overviews/Google AI Mode(主要7種) |
| 対象テーマ | 株式投資・証券会社選びに関して実際に検索される質問 |
| 集計対象 | 各AIが生成した回答 168件(24クエリ) |
| 調査時点 | 2026年9月 |
| 位置づけ | AIが生成した回答の記録に基づく集計(特定の証券会社・サービスの推奨・品質保証ではありません) |
AIが挙げるのは、ネット証券に強く集中していた
まず分かったのは、AIが名前を挙げる証券会社がネット証券に強く集中しているという点です。回答に登場したのは14社にとどまり、上位3社だけでAIが挙げた社名全体の約66%、上位5社で約87%を占めていました。
対照的だったのが対面型の大手です。総合証券の名前はいずれも1割未満にとどまり、AIの回答ではネット証券が明確に優先される結果になりました。対面型にとっては、順位を上げる前に「そもそも候補として挙がるか」が論点になります。各社の具体的な登場率や順位は、記事末尾の詳細版レポートにまとめています。
「何を聞くか」を変えても、上位は動かない
この業界で最も回答数が多かったのは、「NISA」「iDeCo」「米国株」といった目的・商品を指定した質問でした。ところが興味深いことに、どの目的で聞いても上位に来る顔ぶれはほとんど変わりません。
手数料や選び方を尋ねる質問でも、初心者・少額投資といった判断系の質問でも、中心にいるのは同じネット証券二強でした。他業界では質問タイプによって首位が入れ替わる例もありますが、証券は目的軸での差別化の余地が限られている、というのが実測から見えた姿です。
AIごとに、「実名を出すか」の姿勢が違う
もう一つ大きかったのが、AIによって固有名詞を出す積極性がまったく違うという点です。83.3%の回答で具体名を挙げるAIがある一方、45.8%にとどまるAIもありました。1回答あたりに並べる社数にも差があり、多く挙げるAIと絞って提示するAIに分かれます。
さらにAI別の内訳を見ると、特定のAIではまったく候補に挙がらない証券会社もありました。同じ質問をしても、どのAIに聞くかによって選択肢の見え方が変わるということです。
AIは何を根拠にしているのか
今回の調査でとくに際立ったのが、引用元の集中でした。AIが根拠として引用していた情報源は約93%が第三者メディアで、公式サイトは約4%にとどまります。
さらに特徴的なのは、単一の投資情報メディアが突出して多く引用されていた点です。次いで経済メディア、株式情報サイト、金融ポータルが続きます。特定のメディアでどう取り上げられているかが、AI上の露出に直接影響している可能性があります。自社サイトを整えるだけでは、AIの根拠に入りにくい構造です。
まとめ:AI上の可視性は、これからの情報発信の前提になる
今回の実測からは、(1)AIが名前を挙げる証券会社はネット証券に集中していること、(2)対面型の大手はAIの回答に挙がりにくいこと、(3)目的や商品を変えても上位の顔ぶれは動きにくいこと、(4)AIが根拠とする情報源は第三者メディア、とくに特定の投資情報メディアに強く依存していること、が見えてきました。
証券会社選びの入り口がAIに移りつつある今、自社がAI上でどう扱われているかを把握することは、これからの情報発信の出発点になります。
詳細版レポート(無料ダウンロード)
本記事で触れた内容の詳細版として、以下を収録したレポートを配布しています。
- 証券会社別のAI登場率ランキング(全社)
- 質問タイプ別の上位証券会社
- 主要7AIごとの比較(どのAIがどの証券会社を挙げるか)
- 引用元ドメインのランキングと引用元タイプの構成比
本調査に関する注記
- 本記事は各AIが生成した回答の記録に基づく集計であり、特定の証券会社・サービスの推奨や品質の保証ではありません。
- AIの回答は時点やモデル更新により変動します。本記事の数値・傾向は2026年9月時点のものです。
- 各社の具体的な登場率・順位・引用元ドメインなどの詳細は、詳細版レポートに収録しています。



