オフィスビルの管理会社担当者や施設管理・設備担当者、工場の総務担当者が、空調設備会社や省エネ設備の施工業者選びについて検索エンジンではなく生成AIに直接たずねる場面が増えています。では、ChatGPTをはじめとする生成AIは、「法人向け空調設備会社はどこがいい?」「省エネ設備の施工業者を比較したい」と聞かれたとき、実際にどの企業の名前を挙げているのでしょうか。
AI検索最適化(LLMO/AIO/GEO/AEO)支援サービス「AI検索パートナーズ」(TechSuite株式会社)では、主要3つの生成AI(ChatGPT・Google AI Overviews・Microsoft Copilot)に対し、法人向け空調設備会社・業務用エアコンの会社・空調設備の工事会社・省エネ設備の施工業者の比較検討に関して実際に検索される質問を投げかけ、AIの回答72件を実測しました。本記事では、その集計から見えてきた業界全体の傾向を紹介します。なお本記事は各AIが生成した回答の記録に基づく集計であり、特定の企業の推奨や品質の保証を目的とするものではありません。
この実測調査からわかったことは、次のとおりです。
- 大手空調機メーカー(登場率56.9%)と国内大手電機メーカー系(同40.3%)が突出する一方、観測された企業は74社にのぼり、上位5社でものべ言及の44.0%にとどまる。
- 質問者の立場(オフィスビル管理会社担当者・施設管理担当者・工場の総務担当者)によって、上位に来る企業の顔ぶれの傾向が変わる。
- 固有名を挙げる割合はAIによって91.7%〜95.8%と異なる。
- AIが根拠とする情報源は約6割強が企業自身の公式サイトで、比較・マッチングポータルも約21%を占める。
調査の概要(対象AI・質問・集計方法)
本調査は、法人向け空調設備会社・業務用エアコンの会社・空調設備の工事会社・省エネ設備の施工業者の比較検討に関して実際に検索されるような質問を主要3つの生成AIに投げかけ、AIが生成した回答を記録・集計したものです。質問は、オフィスビルの管理会社担当者、施設管理・設備担当者、工場の総務担当者など、複数のペルソナを想定して設計しています。集計対象や時点は次のとおりです。数値はいずれも2026年9月時点のものであり、AIの回答は時点やモデル更新によって変動します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 調査主体 | AI検索パートナーズ(TechSuite株式会社) |
| 対象AI | ChatGPT / Google AI Overviews / Microsoft Copilot(主要3種) |
| 対象テーマ | 法人向け空調設備会社・業務用エアコンの会社・空調設備の工事会社・省エネ設備の施工業者の比較検討に関して実際に検索される質問 |
| 集計対象 | 各AIが生成した回答 72件(24クエリ) |
| 調査時点 | 2026年10月 |
| 位置づけ | AIが生成した回答の記録に基づく集計(特定企業の推奨・品質保証ではありません) |
AIが名前を挙げる企業は、大手メーカー・サブコンへの集中と広い裾野が共存していた
まず見えたのは、上位への一定の集中と、広い裾野の共存です。最も多く名前が挙がったのは大手空調機メーカーで、全72回答の56.9%に登場しました。僅差で、国内大手電機メーカー系のブランドが40.3%で続きます。一方で回答に登場した企業は74社にのぼり、上位5社(大手空調機メーカー1社、大手電機メーカー系2社、大手空調サブコン2社)でも、のべ言及の44.0%にとどまりました。
興味深いのは、上位に業務用エアコンの大手メーカーと、大規模施設の空調工事を手掛ける大手サブコンが同時に入っている点です。「空調設備会社」と一括りにされがちなこの領域でも、AIが思い浮かべる企業の型は一様ではないことがうかがえます。各社の具体的な登場率・順位は、記事末尾の詳細版レポートにまとめています。
質問者の立場が変わると、AIが挙げる企業も傾向が変わる
質問者の立場を変えると、上位の顔ぶれの傾向が変わりました。「オフィスビルの管理会社担当者」という設定の質問では大手空調機メーカーが7割超に達する一方、「施設管理・設備担当者」向けの質問では大規模施設を手掛ける空調サブコン大手が軒並み上位に入りました。
「工場の総務担当者」向けの質問では、メーカー系ブランドに加えて、工場設備に強い大手電機メーカーの存在感も相対的に高まりました。質問者の立場・想定される建物の規模と企業の専門領域の一致度が、AIの提示結果に影響しているように見えます。
AIごとに、「実名を出すか」の姿勢が違う
固有名を挙げる姿勢には、AI間で差がありました。ChatGPTは95.8%の回答で何らかの企業名を提示し、1回答あたり平均3.96社を挙げました。Google AI OverviewsとMicrosoft Copilotはいずれも91.7%でしたが、1回答あたりの平均企業数はGoogle AI Overviewsが3.67、Microsoft Copilotが3.17でした。
ChatGPTは地域の空調工事業者を地図検索結果のように列挙する回答が目立ち、Google AI OverviewsとMicrosoft Copilotはメーカー・サブコンを中心にやや絞り込んだ候補を提示する傾向が見られました。どのAIを重視するかによって、最適化の力点が変わってきます。
AIは何を根拠にしているのか
AIが根拠として引用していた情報源は、6割強が企業自身の公式サイトで、比較・マッチングポータルも約21%、YouTube等の動画も約7%を占めました。
これは他の業界の調査結果とも共通する傾向です。企業自身が発信する情報がAIの回答の根拠として重視される一方、比較ポータルや動画コンテンツの存在感も一定程度あり、自社サイトの情報発信の充実と合わせて、こうした外部媒体への掲載状況も無視できない要素だと考えられます。
まとめ:AI上の可視性は、これからの情報発信の前提になる
今回の実測からは、(1)大手メーカー・サブコンへの集中と広い裾野が共存すること、(2)質問者の立場によって上位の顔ぶれの傾向が変わること、(3)固有名を挙げる姿勢がAIによって異なること、(4)AIの根拠は企業自身の公式サイトが中心でありながら比較ポータル・動画も一定の存在感を持つこと、が見えてきました。
空調設備会社・省エネ設備の施工業者選びの入り口がAIに移りつつある今、自社がAI上でどう扱われているかを把握し、自社サイトの情報発信を整えることは、これからの営業・広報活動の出発点になります。
詳細版レポート(無料ダウンロード)
本記事で触れた内容の詳細版として、以下を収録したレポートを配布しています。
- 企業別のAI登場率ランキング(全74社)
- 質問者の立場別の上位企業
- 主要3AIごとの比較(どのAIがどの企業を挙げるか)
- 引用元ドメインのランキング
- 計測した全プロンプト
本調査に関する注記
- 本記事は各AIが生成した回答の記録に基づく集計であり、特定の企業の推奨や品質の保証ではありません。
- AIの回答は時点やモデル更新により変動します。本記事の数値・傾向は2026年10月時点のものです。
- 各社の具体的な登場率・順位・引用元ドメインなどの詳細は、詳細版レポートに収録しています。
