会社売却やM&Aの相談先を、検索エンジンではなく生成AIに直接たずねる人が増えています。では、ChatGPTやGeminiをはじめとする生成AIは、「M&A仲介はどこがいい?」と聞かれたとき、実際にどの会社の名前を挙げているのでしょうか。
AI検索最適化支援サービス「AI検索パートナーズ」(TechSuite株式会社)では、主要7つの生成AI(ChatGPT・Gemini・Perplexity・Copilot・Claude・Google AI Overviews・Google AI Mode)に対し、会社売却・M&Aに関して実際に検索される質問を投げかけ、AIの回答137件を実測しました。本記事では、その集計から見えてきた業界全体の傾向を紹介します。なお本記事は各AIが生成した回答の記録に基づく集計であり、特定企業の推奨や品質の保証を目的とするものではありません。
この実測調査からわかったことは、次のとおりです。
- AIが名前を挙げるM&A仲介会社は、少数の大手に強く集中していました(上位数社だけで、AIが挙げた社名全体のおよそ半数を占めました)。
- 同じM&Aに関する質問でも、「何を聞くか」によってAIが挙げる会社が入れ替わる傾向が見られました。
- AIによって、固有名詞(実名)を出す積極性は大きく異なりました。
- AIが回答の根拠として引用していた情報源は、事業者の公式サイトよりも第三者メディア(比較サイト・解説メディア)が中心でした。
調査の概要(対象AI・質問・集計方法)
本調査は、会社売却・M&Aに関して実際に検索されるような質問を主要7つの生成AIに投げかけ、AIが生成した回答を記録・集計したものです。集計対象や時点は次のとおりです。数値はいずれも2026年8月時点のものであり、AIの回答は時点やモデル更新によって変動します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 調査主体 | AI検索パートナーズ(TechSuite株式会社) |
| 対象AI | ChatGPT/Gemini/Perplexity/Copilot/Claude/Google AI Overviews/Google AI Mode(主要7種) |
| 対象テーマ | 会社売却・M&A仲介に関して実際に検索される質問 |
| 集計対象 | 各AIが生成した回答 137件 |
| 調査時点 | 2026年8月 |
| 位置づけ | AIが生成した回答の記録に基づく集計(特定企業の推奨・品質保証ではありません) |
AIが挙げるのは、ごく一部の大手に集中していた
まず分かったのは、AIが名前を挙げるM&A仲介会社が、少数の大手に強く集中しているという点です。上位数社だけで、AIが挙げた社名全体のおよそ半数を占めていました。
一方で、「仲介会社」だけでなく「マッチングプラットフォーム」もAIの選択肢に入り始めているのが、この業界の特徴といえます。各社の具体的な登場率や順位は、記事末尾の詳細版レポートにまとめています。
「何を聞くか」で、AIの答えは変わる
興味深いのは、同じM&Aに関する質問でも、聞き方によってAIの挙げる会社が入れ替わることです。「おすすめのM&A仲介は?」と尋ねると大手に集中しますが、「手数料」に関する質問では別の会社が前に出てくる傾向が見られました。
さらに、「会社売却にかかる税金は?」「事業承継の進め方は?」といった検討初期の質問では、AIは特定企業の名前をほとんど挙げず、公的機関や一般的な解説を案内する傾向がありました。つまり、会社を売ろうか考え始めた段階のユーザーに対してAIは中立的な情報を返し、比較検討の段階に進んで初めて具体的な社名を出す、という流れになっていると考えられます。
AIごとに、「実名を出すか」の姿勢が違う
もう一つ大きかったのが、AIによって固有名詞を出す積極性がまったく違うという点です。Copilotは多くの回答で具体的な会社名を挙げる一方、Perplexityは会社名を避けて一般論で答える傾向が強く出ました。ChatGPTやClaude、Geminiはその中間に位置していました。
同じ質問をしても、どのAIに聞くかによって「会社名が返ってくるか、一般論が返ってくるか」が変わる、ということです。ユーザーがどのAIを使うかによって、企業の露出機会が左右される可能性があると考えられます。
AIは何を根拠にしているのか
AIが回答の根拠として引用していた情報源を見ると、事業者の公式サイトよりも、第三者メディア(比較サイトや解説メディア)が中心でした。引用元の大半を第三者メディアが占めており、AIに認識されるうえでは、自社サイトを整えるだけでなく、第三者メディア上で言及されることが重要になっていると考えられます。
まとめ:AI上の可視性は、これからの情報発信の前提になる
今回の実測からは、(1)AIが挙げる会社は少数の大手に集中していること、(2)ユーザーの検討段階でAIの出す情報が変わること、(3)AIごとに実名を出す姿勢が異なること、(4)AIの根拠は第三者メディアが中心であること、が見えてきました。
会社選びの入り口がAIに移りつつある今、自社がAI上でどう扱われているかを把握することは、これからの情報発信の出発点になると考えられます。まずは自社名やサービス名がAI検索でどう言及・引用されているかを可視化することから始めるとよいでしょう。
詳細版レポート(無料ダウンロード)
本記事で触れた内容の詳細版として、以下を収録したレポートを配布しています。
- ブランド別のAI登場率ランキング(全社)
- 質問タイプ別の上位企業
- 主要7AIごとの比較(どのAIがどの会社を挙げるか)
- 引用元ドメインのランキング
本調査に関する注記
- 本記事は各AIが生成した回答の記録に基づく集計であり、特定企業の推奨や品質の保証ではありません。
- AIの回答は時点やモデル更新により変動します。本記事の数値・傾向は2026年8月時点のものです。
- 各社の具体的な登場率・順位・引用元ドメインなどの詳細は、詳細版レポートに収録しています。
